⚠ 2016年8月現在の内容です。2019年9月に『大辞林』第4版が刊行され、状況が大きく変わっています。
日本語の辞書のうち、電子辞書で存在感を発揮しているのは、『大辞泉』と『大辞林』の2種だと言ってよいでしょう。ここでいう「電子辞書」とは、専門の端末に搭載されたもののみならず、Webで利用できるサービスや、スマートフォンのアプリなど、「デジタルの辞書」全般を含む概念であります。
電子辞書はよいですよ。紙の辞書よりはるかに便利な点が多くあります。なお、しばしば「紙の辞書と電子辞書はライバル」のように認識されますが、今のところ、紙も電子も中身を作っている人は同じなので、基本的には潰し合う関係にはありません。ここだけは誤解のなきよう。
さて、電子辞書は便利とはいいますが、もうひとつ何とかならないものかと思う点が多々あるのも事実です。電子辞書ならできるはずのことが、まだまだ現実になっていないのです。悲しいですが認めざるを得ません。
我々ユーザーは、改善を求める声を上げつつ、現在提供されているサービスを上手いこと使うしかありません。今回は、サービスが乱立し、何がどうなっているのか理解しがたい『大辞林』についてまとめてみます。
まどろっこしい説明は抜きにして手っ取り早く結論を知りたい人は、最下段までスクロールしましょう。まとめた表が貼られています。
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